VIDEO PARTY 2016 上映報告

■京都上映

vp01 「VIDEO PARTY 2016」

7月16日(土)〜18日(月)
Lumen gallery(京都)


出品作品数は87作品、3日間で4プログラム上映,各プログラムは100分以上あるというボリュームで開催した今年度のVIDEP PARTY(以後VPと表記)は過去最大規模となりました。出品者の出身も日本,台湾、マカオ、スペインとより広域になり,年齢や立場なども多岐にわたって参加頂きました。

作品のジャンルも多様でアニメーションやドラマ、ドキュメンタリーなど非常に面白い見応えのある作品が集まり,観客の方々からも好評を得ることが出来ました。また今回は新しい試みとして、トーチカさんのインスタレーション作品も会場入り口で展示させていただきました。

出品者の顔ぶれは、いつも参加して頂く方やはじめてお会いする方など、出品者が毎年広がることを嬉しく思っています。上映当日は沢山の観客や出品者に来て頂き、活発な交流があったことも、このVPが「映像の制作者と観客のすそ野を広げ,多様な表現を生む土壌を作る」ことを目的としていることから、とてもよかったと思います。

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また、今回は2014年開催時にお世話になった京都シネマさんのご好意により,コンソーシアム京都の授業として参加しているインターンシップ生の学生さんにも受付業務などお手伝いいただき、運営することが出来ました。




■韓国上映1

busan01 「2016 BUSAN-KYOTO VIDEO EXHIBITION」

9月9日(金)
東明大学(釜山)


上映11作品(50分)

片岡 拓海「ものくろ」
黃睿烽(Ruei-Feng Huang)「紅斑點(RED SPOT)」
矢島 伊織「-×-」
おざかひなこ「geni」
田村 優佳「アイ」
中市 和磨「INCREASE」
葉慧君(YEH, HUI-CHUN)「出色(True Colour)」
田中 美菜子「ピカピカおうごんカレー」
南條 沙歩「犬の庭」
伊藤 仁美「norm」
さとう ゆか「夜を飛ぶ」

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昨年度より交流上映を行なっている釜山のEXBKでは、まず東明大学での上映がありました。ここでは学生作品の交流ということでVPからも学生の参加者が作った作品を中心にセレクトし,また釜山へ同行していただいた作家さんの作品も上映しました。昨年同様沢山の東明大学の方に観て頂き,また授業課題が多かった昨年から今年は卒業制作作品を多く紹介していただきました。東明大学では3DCGに力を入れておられ、様々な表現のクオリティの高いCGアニメーションが上映されました。来年は東明大学の方もVPにご参加されると思います。


参加者:伊藤仁美(作家)・田中美奈子(作家)・矢島伊織(作家)・林ケイタ(VP)・由良泰人(VP)・李サンジェ(EX-BK)


■韓国上映2

busan04 「EX-BK 2016 BUSAN-KYOTO VIDEO PARTY Exchange Experimental Exhibition」

9月10日(土)
15 feet under(釜山)


上映20作品(2プログラム100分)

art unit COCOA「Flow at time」
矢島 伊織「-×-」
市毛 史朗「POPS」
海上 梓「箱庭ピクニック」
蕭 睿妤・黃省元・黃鎮洋(HSIAO,JUI-YU)「(un)real」
片倉 康輔「病の床はdance floor」
工藤 杏美「遊覧飛行」
田中 美菜子「ピカピカおうごんカレー」
busan06 内藤 日和「Uncle and gail」
植田 翔太「Last vision」
沈 安琪(SHEN,AN-CHI)「姐妹(Sisters)」
水江 未来「RETRO FUTURE」
An Ni Hsu・Sing Yu Fang「the deaf」
香奈「Yu_uY」
伊藤 仁美「norm」
清家 美佳「黒い猫」
陳 威元(CHEN,WEI-YUAN)「THE WATER GIANT」
さとう ゆか「夜を飛ぶ」
三木 由也「水の回路」
南條 沙歩「犬の庭」

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釜山市内のプギョン大学近くのデヨン洞にある15feet underというクラブで上映されました。ここは我々と同行した李サンジェ氏と共に釜山で日本との映像作品交流展を実施しているワンジュン氏が経営しています。上映イベントはワンジュン氏が主宰する「多楽映画研究会」の作品プログラムとVPのプログラムを交互に上映し、またアコースティックライブやタイから来たDJとVJのパフォーマンスもされるなど、深夜まで楽しく過ごさせていただきました。
ここでの作品セレクトは2つのプログラムからなり、前半は音楽を多用したものを中心に選び、後半は作家性が強く、より多様な言葉では無く映像で語る作品を中心に選びました。


参加者:伊藤仁美(作家)・田中美奈子(作家)・矢島伊織(作家)・林ケイタ(VP)・由良泰人(VP)・李サンジェ(EX-BK)


■マカオ上映

macau01 「當下未來影展 PRESENT FUTURE FILM FESTIVAL」

9月24日(土)〜25日(日)
会場:iCentre(マカオ)


上映17作品(60分)

市毛 史朗「POPS」
片岡 拓海「ものくろ」
中市 和磨「INCREASE」
Akutsu「NIDONE」
さとう ゆか「夜を飛ぶ」
Yüiho Umeoka「Iconological Vision」
art unit COCOA「Flow at time」
みゆきゅん「ローリング」
海上 梓+倉持 竜志「コトノエ」
おざかひなこ「geni」
南條 沙歩「どこ」
macau02 倉持 竜志「Like you? Dislike you?」
清家 美佳「黒い猫」
植田 翔太「Last vision」
香奈「Yu_uY」
内藤 日和「集大成」
水江 未来「RETRO FUTURE」

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昨年から連携を始めたマカオの映画祭で今年も上映することとなりました。会場のiCenterはマカオで唯一のデザインを学ぶ学校で、近年はデジタルメディアの制作者養成に力を入れています。映画祭自体も発表の場所であるだけでなく,広く学生や地域の人に多彩な表現を知ってもらう機会でもあり、そういった背景からここでの上映は映像の多様性が伝わるような作品をセレクトしました。この映画祭の作品を今年のVPで紹介しましたが、今後も交流をさらに深めていきたいと考えています。


参加者:林ケイタ(VP)


■京都上映2

kino01 「KINO VISION」

11月18日(金)〜19日(土)
会場:Lumen gallery(京都)


上映13作品(15分)

SCOPP「不思議の国のアリス」
金延 さえ「plastic」
内藤 日和「集大成」
諏訪原 早紀「May,9」
坂下 清「peeple」
東 遼太「Touch」
吳 若昕「RED」
Meowmihi「flashback」
清家 美佳「黒い猫」
An Ni Hz・Sing Yu Fang「the deaf」
さとう ゆか「夜を飛ぶ」
三木 由也「水の回路」
伊藤 仁美「norm」

昨年から名称を「京都メディアアート週間」から「KINO VISION」に変更し,学生映像作品を紹介するINTERLINK-STUDENT’S MOVING IMAGE EXHIBITION (ISMIE)の作品と、学生アニメーション作品を紹介するインター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル(ICAF)を中心に上映をしています。その上映展にVPも昨年から加えていただいています。作品は作家性の強いものや、言葉の問題で海外上映を控えていたものを選びました。


参加者:伊藤仁美(作家)・田中美奈子(作家)・Meowmihi(作家)・三木 由也(作家)・内藤 日和(作家)・林ケイタ(VP)・櫻井篤史(VP)・由良泰人(VP)


■台湾上映

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「福爾摩沙電影櫥窗 Windows of Formosa Film Festival」

12月17日(土)〜18日(日)
会場:Windsor Hotel(台中)


上映5作品(15分)

さとう ゆか「夜を飛ぶ」
清家 美佳「黒い猫」
art unit COCOA「Flow at time」
taiwan02 市毛 史朗「POPS」
南條 沙歩「どこ」

台湾の台中で今年から始まった映画祭「フォルモサ映画祭」に参加することになりました。この映画祭の主催者は2014年の出品者であるマーク・アン氏で、彼の誘いにより今回の上映が実現しました。

taiwan03 上映は台湾の作品のみならず、国際的な映画祭も上映に参加しており、アメリカの「Door County Film Festival」、「Los Angeles Independent Film Festival」、「Green Bay Film Festival」、イギリス「Beeston Film Festival 」、カナダ「Vancouver Taiwanese Film Festival」、「Toronto Taiwanese Film Festival」、「TAIWANfest」、オーストラリア「Dalin Palais」、マカオ「Macao Present Future Film Festival」、台湾「FUTURE Film DAY未來電影日-微創影展」、日本の「福岡インディペンデント映画祭」などと連携しており、小規模ながら国際色豊かな映画祭となっていました。
上映期間は2日間しか無いため,各選出作品は短時間となっており,VPも15分という割当であったため短編のアニメーション作品をセレクトしました。


参加者:さとうゆか(作家)・由良泰人(VP)


■札幌上映

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「VIDEO PARTY X EZO FILM」

2月17日(金)〜18日(土)
会場:第2マルバ会館(札幌)
3月3日(金)〜4日(土)
会場:Lumen gallery(京都)


上映16作品(150分)

EZO FILM PART (70min.)
さとうゆか「was lived」」
大内りえ子「偽物のあなたのための
林 紗綾香「ZA/ZA」
笠原 明枝「婚カツ合戦わちゃちゃの日常」
伊藤 早耶「へいたいがっこう」
宮出 実希「箱と卵」
城地 美里「ハリネズミに祝福を」
倉重 哲二「阿片譚」
伊藤 隆介「版#9、#6、#7、#11、#5及び#8」

vpef02 VIDEO PARTY PART (80min.)
片岡 拓海 ものくろ
金延 さえ plastic
東 遼太 Touch
由良 泰人 無敵の人
伊藤 仁美 norm
南條 沙歩 犬の庭
櫻井 篤史 Who?

VP2016に出品して頂いた作家のさとうゆかさんからのお誘いで、札幌を中心に活動している映像上映団体のEZO FILMとの交流上映を行ないました。

vpef03 関西を中心に活動している我々にとって北海道での上映は非常に刺激的で、雪が積もり極寒の札幌でありながらとても暖かい上映会となりました。
交流上映ですので、同じプログラムを京都でも開催し、多くの方に観て頂き、それぞれの地域での作品の傾向など多くの発見がある上映会となりました。
交流ということから作品は札幌に参加出来る方でセレクトしました。


参加者:片岡 拓海(作家)・金延 さえ(作家)・東 遼太(作家)・伊藤 仁美(作家)・南條 沙歩(作家)・櫻井篤史(VP)・林ケイタ(VP)・由良泰人(VP)


■中国

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「第三回深センアニメーションビエンナーレ」

3月2日(木)
会場:OCT-LOFT(深セン)


上映10作品(48分)

さとう ゆか「夜を飛ぶ」
清家 美佳「黒い猫」
shenzhen02 art unit COCOA「Flow at time」
市毛 史朗「POPS」
SCOPP「不思議の国のアリス」
水江 未来「RETRO FUTURE」
内藤 日和「Uncle and gail」
海上 梓「箱庭ピクニック」
田中 美菜子「ピカピカおうごんカレー」
南條 沙歩「犬の庭」

中国・深セン出行われている第三回深センアニメーションビエンナーレに参加しました。

shenzhen03 展覧会自体はアニメーションの表現を広げ,スクリーンだけでなく、ゲームやVR、インスタレーションと多様な展示がされており,非常に楽しめる展覧会でした。中国初上陸となる今回のVIDEO PARTYは上映企画として招待して頂き,現地webメディアにも紹介され、非常にたくさんの方に観て頂くことが出来ました。
上映終了後の質疑応答にもたくさんの意見が寄せられ,非常に盛り上がった印象深い上映となりました。


参加者:田中 美菜子(作家)・呉 鴻(新視角)・林ケイタ(VP)・由良泰人(VP)


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